2026年7月24日夜から25日にかけて、朝日新聞・読売新聞・共同通信・日本経済新聞など主要各紙が、出入国在留管理庁が永住許可の審査基準(「永住許可に関するガイドライン」)を大幅に厳格化する方針を固めたと一斉に報じました。
現時点(2026年7月29日)では、入管庁からの正式な発表・公表はまだ行われておらず、以下はあくまで報道内容に基づく暫定的な整理です。詳細が固まり次第、当事務所でも改めてご案内いたします。
何がどう変わるのか
① 日本人の配偶者等に対する在留期間の特例が厳しくなる
現行では、日本人・永住者・特別永住者の配偶者について、
- 実体を伴った婚姻生活が 3年以上 継続
- 日本に引き続き 1年以上 在留
していれば、原則10年の在留要件の特例が認められています。
報道された改定案では、これが
- 婚姻生活5年以上
- 引き続き在留3年以上
に引き上げられる方向とされています。学齢期のお子さんがいるご家庭では、日本の小中学校等に通わせているかどうかも審査対象になるとの報道もあります。
② 年収要件:「日本人世帯の平均を上回る水準」
独立生計要件の運用として、日本人世帯の平均年収を継続して上回っていることを求める案が報じられています。具体的な金額基準はまだ示されていません。
③ 年金要件:厚生年金30年加入相当の受給見込額
その年収水準で厚生年金に30年間加入した場合に受給できる見込額に達していることを、原則として求める方針とされています。不足する場合は金融資産で補うことも認められる案のようです。
④ 国益要件の新評価基準:日本語能力・制度理解等
日本語能力や日本の制度・ルールへの理解も、新たな評価要素として審査対象に加わる方向で報じられています。
⑤ 手数料の引き上げ
在留資格に関する手数料が、現行の1万円から20万円に引き上げられる方向も併せて報じられています。
いつから適用されるのか
報道によれば、
- ガイドライン自体は 2026年10月1日付 で改定
- 原則として 2027年4月の申請分から 新基準を適用
- ただし 年収要件については2026年4月以降の申請にも適用 される可能性がある
とされています。これは法令の遡及適用ではなく審査基準の入れ替えという整理になりますが、申請者から見れば、すでに準備・申請している案件にも影響が及びうるという点で注意が必要です。
また、就労系在留資格からの永住申請については、2026年2月24日改訂のガイドラインにより、2027年4月1日以降は原則として在留期間「5年」が必要となり、3年での申請扱いは2027年3月31日までの経過措置(1回限り)とされている点も、あわせて押さえておく必要があります。
今、何をすべきか
- 現行要件をすでに満たしている方は、正式なガイドライン公表を待たず、前倒しでの申請を検討する価値があります。
- 特に日本人配偶者の方で「婚姻3年・在留1年」の現行要件は満たすが「婚姻5年・在留3年」の新要件は満たさない、というケースは急ぐ理由があります。
- 年収・年金の具体的な基準額、経過措置の正確な内容など、未確定な部分も多いため、今後の公式発表を注視していく必要があります。
※本記事は2026年7月24日~25日の報道をもとに作成した暫定的な情報です。出入国在留管理庁による正式発表ではありませんので、最新情報は随時ご確認ください。
