建設業や産業廃棄物に関わる事業者様から、最近お問い合わせが増えている「ストックヤード運営事業者登録制度」についてご紹介します。
ストックヤード運営事業者登録制度とは
令和3年7月に静岡県熱海市で発生した土石流災害をきっかけに、危険な盛土等を防止するための法整備が進められました。その一環として創設されたのが、この「ストックヤード運営事業者登録制度」です。
「ストックヤード」とは、再び搬出することを目的に、外部から搬入された土砂を一時的に堆積する場所のことをいいます。ストックヤードそのもののほか、土質改良プラントや自社の資材置き場なども対象になり、営利・非営利を問いません。
令和6年6月からは、建設発生土を搬出する工事を請け負う元請建設業者に対し、搬出した土砂が不法・危険な盛土等に使われないよう、最終搬出先まで確認する義務が課されています。
この制度に登録すると、登録ストックヤード運営事業者が以後の適正な搬出先確認を引き継ぐことになるため、元請業者は最終搬出先までの確認が不要になります。つまり登録を受けることで、元請業者にとって「手間が省ける搬出先」として選ばれやすくなるというメリットがあります。登録された事業者の一覧は国のホームページで公表され、搬出先を探す事業者の検索先としても活用されています。
登録の手続きについて
登録を希望する事業者は、主たる事務所(本社等)を管轄する地方整備局等へ、電子メールで申請書類を提出します(千葉県の場合は関東地方整備局が管轄で、メール提出のみとなっています)。
主な提出書類は次のとおりです。
申請書兼変更届出書(事業者・ストックヤードそれぞれの情報)
誓約書
✓身分証明書(破産者に該当しないことの証明)
✓役員等の住所等に関する調書
✓登記事項証明書及び定款
✓許可証等の写し(該当する許可をお持ちの場合)
✓土砂搬入搬出管理票
既に運営しているストックヤードを登録する場合は、過去1年間の搬入・搬出実績を記載した管理票が必要になります。一方、これから新たにストックヤードを開設する場合は実績がないため、ストックヤードの名称・所在地・最大堆積可能量のみを記載すればよいとされており、新規開設のケースでは比較的シンプルな申請が可能です。
申請から登録までの標準処理期間は、書類が地方整備局等に到達してから90日間が目安とされています。登録の有効期間は5年間です。

登録後に行うべきこと
登録が完了したら、ストックヤード運営事業者として、継続的に次のような業務を行う必要があります。
✓標識の掲示:登録番号等を記載した標識を、ストックヤードごとに公衆の見やすい場所に掲げる
✓受領書の交付・保存:土砂を搬入したときは搬入元へ受領書を交付し、写しを5年間保存する
✓搬出先の事前確認:土砂を搬出する前に、搬出先が盛土規制法の許可地等であるかを確認し、書面に残す
✓搬出先からの受領書取得:搬出後は搬出先から受領書の交付を受け、事前確認した内容と一致するか確認する
✓最終搬出先までの追跡:搬出先からさらに別の場所へ搬出された場合は、最終搬出先まで確認し、記録を作成する
✓年次報告:事業年度ごとに、土砂の搬入・搬出状況をまとめた「管理状況年報」を、事業年度終了後3か月以内に国へ報告する
これらの記録は5年間保存する必要があり、登録後はこうした管理体制を継続的に運用していくことが求められます。
おわりに
ストックヤード運営事業者登録制度は、建設発生土の適正な利用・処分を進めるための重要な仕組みです。登録を受けることで元請業者から選ばれやすくなる一方、登録後は受領書の交付や記録の保存など、継続的な管理業務が必要になります。
登録をご検討の事業者様、申請書類の準備や登録後の管理体制づくりでお困りの事業者様は、お気軽に当事務所までご相談ください。
国土交通省HP
